lamedalico

園芸家12カ月

garden-s

東京では桜も見頃を過ぎ、新緑のまぶしい季節になりました。
先週頃から、昨年の展示会でgarden boxをお買い上げくださった方々からお花が咲いたというお知らせをいただいています。
garden boxの中身はクロッカスとチューリップが2種類。自宅でもチューリップが開花し、かわいらしいピンクのお花が揺れる様子を楽しんでいます。
春の花というと桜がいちばんで、咲く様から散り際までとてもドラマティックな印象。ですが、まだ寒いうちから咲きはじめる梅や庭のかたすみでひっそり咲くすみれも素敵ですし、電車の窓から線路脇に黄色の菜の花と紫の大根の花が群生しているのをみかけると、とてもあたたかく嬉しい気持ちになります。

capek

季節がめぐって花や植物が次々と挙手するように芽吹く様子は変わらないルーティーンですが、そこから毎年新鮮な驚きと喜びを受け取れるのは幸せなことなのかもしれません。
この時期に読みたくなるのが、カレル・チャペックの『園芸家12カ月』という本。『長い長いお医者さんの話』などで有名なチャペックですが、この本では園芸に対する熱い気持ちが暴走して滑稽にみえるほど。自分を含めた園芸マニア達に呆れながらも、ユーモアを交えて書かれた愛のある随筆集です。
挿画の印象もあるのでしょうが、本の中に出てくる園芸狂のじたばたする様子、なんだかジャック・タチの映画の登場人物の動きに似ているような気がします。

capek2

ー「労働をするなら好きですべきだ。あるいは技術があるからするのでもいい。とどのつまり生きるためにするのでもいい。しかし、主義のために、あるいは道徳的な動機から労働をするということは、たいして価値のない労働をすることだ」
園芸とは直接関係のない部分ですが、とても好きな一文です。
チャペックが生きた時代と現在では労働や主義という言葉の意味には違いがあるでしょうが、この文章のような率直な気持ちでいたいと読み返すたびに思います。

Category: diary

Tagged:

Comments are closed.