九月をテーマに、6種の上生菓子の詰め合わせを作りました。
夏から秋へと移りゆく季節をお菓子でお楽しみいただけたらと思います。
冷凍便にてお送りしますので、お好きなタイミングで解凍してお楽しみください。(到着後、10日以内を目安にお召し上がりください)
解凍方法にもコツがあるので詳しい説明を同封いたします。
《菊の被せ綿》
九月九日は重陽の節句。
平安時代の宮中では、菊の被せ綿(きくのきせわた)という行事が行われていました。
菊の花に真綿をかぶせ、綿が含んだ朝露で顔や体を拭って無病息災を祈ったそうです。菊には薬効があると信じられていたんですね。
無花果餡を練切で包んだ菊の花には、練切製の白い真綿。
菊の朝露をイメージして、ミントティーと白ワインでジュレを作りました。別添えでご用意しますので、小さな匙などですくい、お菓子にのせてお召し上がりください。
《菊枕》
九月九日は重陽の節句。
被せ綿の他にも、乾燥させた菊の花弁を詰めた枕で眠り、香りを楽しみ邪気を払っていたのだそう。
昔の人の、菊の花への絶大な信頼感…!
以前から作っているらめ田の枕シリーズとして、菊の花びらを入れて作ってみました。
花弁入りのういろうの下には自家製のセミドライの杏と白餡。
餡の中には、小さな夢のワンシーンが入っています。
ぜひ、菓子切りで断面をお楽しみください。
《秋の籬》
籬(まがき)とは、竹などを荒く編んで作った垣のこと。
籬の中で、野菊と萩の花がひっそり咲く様子を金団にしました。
中餡はかぼちゃ、真ん中には摘みたてのブルーベリーがひと粒入っています。まだ青くて小さい柚子の、皮のかおりを最後にひとふりしました。
夏から秋に移りゆく、庭の景色をお召し上がりください。
《りんご蕎麦餅》
蕎麦粉を使ったういろう生地でこし餡を包み、自家製のりんご蜜をのせました。
甘酸っぱいりんごの香りと蕎麦の風味。ふらりと秋の旅に出たくなるような、素朴でのびのびとしたおいしさです。
*お届けするお菓子には上部に胡桃がのります。
《夏のなごり》
とうもろこしの浮島に、黒糖を使ったやわらかい羊羹をあわせました。
夏の終わりと秋のはじまりをあらわすデザインになっています。
とうもろこしと黒糖は、夏の名残りのまだ熱い大地をあらわしています。
秋はどこかというと、お菓子の中にはありません。
つややかな上面を鏡のようにして、空を映してみてください。少し高くなった秋の空が映ったら、お菓子と一緒にぱくっと召しあがってみてください。
《栗の月》
栗をまるごとひと粒包んだこし餡の薯蕷饅頭です。
ほこほこした新栗と薯蕷生地の大和芋。どちらも山の恵みを感じるおいしいかおりが広がります。
今年の十五夜は9月10日だそう。月を見ながらお饅頭でティータイムはいかがでしょうか。