十一月をテーマに、6種の上生菓子の詰め合わせを作りました。
さまざまな素材や製法、かたちを用いて秋を表現しています。
今回のお菓子にはそれぞれの秋のストーリーのほかに、共通した裏テーマがあります。それは『冬の装い』。
百合根金団餡を作っていたときに「カシミアのニットみたいになめらかだな…」と思ったのがことのはじまり。
そう思って和菓子を思い浮かべてみると、きな粉をまとったういろう生地はネルに似た素朴な風合いだし、ふるいを通した栗の金団はファーの襟巻ようなふわふわ感。
メレンゲを練りこんだ求肥のぷわぷわ感は、まるでダウンジャケット。
小田巻で押し出して作った毛糸玉には氷餅をまぶして、モヘアの風合いに。
そして薔薇の練切は、あたたかな冬服の下に着たロマンティックなレースのランジェリーをイメージしました。
秋から冬への移ろいを、らめ田のお菓子でお楽しみいただけたらうれしいです。
冷凍便にてお送りしますので、お好きなタイミングで解凍してお楽しみください。(到着後、10日以内を目安にお召し上がりください)
解凍方法にもコツがあるので詳しい説明を同封いたします。
《鱗茎》
百合根金団 道明寺 杏黄身餡 カラメル錦玉にサフラン
秋植えの球根から連想したお菓子。
ちょうど今の時期は球根の植え付け期。
来年の春に咲く花のことを思い浮かべながら作りました。
ユリの球根である百合根を金団にし、球根から咲かせたサフランの蕊をあわせています。
あんずを入れた黄身餡は、早春を思わせるさわやかな味。
《たそかれ》
栗の金団 小豆餡 きび砂糖求肥
栗を裏漉して作った、さらさらと口どけのよい金団。中の小豆餡できび砂糖の求肥を包んでいます。
味のアクセントにカカオニブ、箔座 @hakuza_official の金箔がきらり。
肌を撫でるようなやさしい風が吹いて、街には明かりが灯りはじめる。
そんな秋の夕暮れの一瞬をお菓子にしました。
《落ち葉ふむ》
メレンゲ求肥 巨峰と胡桃
卵白を入れて練り上げたふわふわのお餅は、巨峰と胡桃入り。
胡桃の小石の上に紅葉がひとひら落ちてきました。
落ち葉が積もって、いつか柔らかな土に還っていく…そんなイメージのお菓子です。
夏の終わりにぶどう狩りをして山ほど食べたとき、ぶどうのおいしさって皮にあるんだな…!と感じました。
皮ごと入れた巨峰の風味を楽しんでいただけたらと思います。
《いのこのこ》
ほうじ茶ういろう 小豆餡に栗と柿
亥の月・亥の日・亥の刻に無病息災を祈って食べる、亥の子餅。
今の時期の代表的な和菓子です。
自家製の栗の甘露煮と柿のキャラメリゼを入れたこし餡をういろうで包み、香ばしいきな粉や黒ごまを合わせました。
小さなうり坊の中にもあんこがつまっています。
《秋薔薇》
トンカ豆の練切 ルバーブと薔薇の餡
香りたかい秋の薔薇をイメージしたお菓子です。
トンカ豆の香りをつけた生クリーム入りの練切で、薔薇の花弁を入れたルバーブ餡を包み、レースのように華やかなデザインに仕上げました。
《毛糸玉》
里芋練切 大納言つぶ餡 白味噌のかおり
裏漉しした里芋と白餡をあわせ、白味噌で塩味を加えた練切で作ったモヘアの毛糸玉。
里芋の香りと粘りを、大納言のつぶ餡がうけとめます。
見た目も味わいもあたたかな、晩秋にぴったりのお菓子です。
11月15日 21時よりオンラインストアにて販売開始となります。
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