2022-02-26

うつわの和菓子 / 田鶴濱守人 陶展

2月27日(日)、西麻布の桃居にてお菓子の販売をいたします。

桃居にて開催中の【田鶴濱守人 陶展】にちなみまして、味噌風味のお饅頭を作りました。

《旅茶碗》

白味噌と八丁味噌を合わせた生地で栗餡と小豆餡を包んだお饅頭です。

田鶴濱さんの旅茶碗をモチーフに、旅先でお茶を一服するときにあったらうれしいような、素朴なお菓子になりました。

塩味を感じる皮と、ほっこり広がる栗と小豆の風味をお楽しみください。

今週は季節のお菓子として、まもなく迎える桃の節句に合わせたお菓子をご用意しました。

《あこや》

蓬こなし 粒餡

関東では作られることが少ないお菓子で、関西での雛祭りのお菓子なのだそうです。私は製菓学校の授業で初めて知りました。

『あこや』のほか、『ひちぎり』『ひっちぎり』という呼び方があります。

形状はあこや貝を模していて、金団は花の表現。突起のような部分の生地をちぎって仕上げることから「引き千切り」、転じてこのような呼称になったとか。

このお菓子を見たとき、とてもアバンギャルドな意匠に感じました。突起が伸び、ピンクのふわふわを抱えた姿は貝というより謎の生物のよう。そして、荒っぽい連用名詞のその名前。

京菓子はモチーフを大胆に簡略化したデザインのものが多いそうです。私はこのお菓子に、京都の前衛を感じました。

らめ田の《あこや》は引き千切らず突起をつけるだけのデザインとし、金団の真ん中には真珠をイメージした白い練切をのせました。

蓬の香るこなし生地とまめまめした餡がよくあったお菓子です。

《桃仙果》

ういろう 杏仁餡

しっとりなめらかなういろう生地で杏仁霜と自家製の干しあんずを練り込んだ餡を包み、桃の木型で仕上げました。

お菓子は3つセット/1200円での販売となります。

また、《柚子にローズマリー》、《苺とルバーブ》の2種類のジャムをご用意しています。トーストやヨーグルトのお供に、果物のおいしさを詰めこんだジャムはいかがでしょうか。

美しいうつわとともに、お菓子をお楽しみいただけたら嬉しいです。

桃居のオンラインショップもぜひご覧ください。

西麻布 桃居

東京都港区西麻布2-25-13

11:00~19:00

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